倫理規定(SEMI さっぽろ版)

守秘義務

通訳者は、通訳中に知り得た一切の情報を厳に秘密として扱い、クライアントおよびクライアントの担当医療提供者の全面的な承諾なしに、医療チームの外部に漏らしてはならない。

正確性:発言の内容と真意の伝達

通訳者は、双方の言語における言語学的多様性を考慮し、元の発言の口調および真意を伝達することにより、発言内容を完全かつ忠実に伝える。直訳は意図する考えを伝えられない可能性がある。通訳者は、発言内容を聞き手にどう伝えることが最善であるかを判断し、容易に理解でき、文化的に適切な言語で伝えなければならない。さらに通訳者は、クライアントが質問、指示、およびその他の情報を理解していることを確認するため最大限の努力をする。

完全性:発言内容全ての伝達

通訳者は、何ひとつ省略、追加、要約、または変更することなく、現場にいた人びと全ての発言を漏れなく通訳する。

文化的な背景の伝達

通訳者は、必要に応じ、文化的な違いや習慣を医療提供者およびクライアントに説明する。

通訳内容に対する中立的な態度

通訳者の役割はコミュニケーションの円滑化である。通訳者は、通訳対象者の発言内容に責任を負わない。たとえ発言内容に同意できなくても、または発言内容が間違い、嘘あるいは不道徳であると考えたとしても、通訳者は批判も批評もすることなく、全て正確に通訳する。

クライアントの自己決定

通訳者は、患者またはクライアントに対し、とるべき行動を助言するなどしてその判断に影響をあたえることがあってはならない。

クライアントへの態度

通訳者は、患者に対し、および患者が持つ疑問、心配事、またはニーズに対し、思いやりと気遣いを持ちつつ、慎重かつ公平な態度を持って、常にクライアントとの間に信頼と敬意の関係を築くよう努める。

通訳者は、人種、肌の色、性別、宗教、国籍、政治的信念、または生活様式に関わらず、どの患者にも尊厳と敬意を持って公平に対応する。

業務の受託

通訳者は、自らの能力水準または個人的感情のいずれかにより前述する規定の順守が困難である場合、業務を辞退する、または業務から退く。

通訳者は、客観性に影響を及ぼすおそれのある利害の対立が実際にある場合、またはそのように受け取られる状況にある場合は、いずれにおいても公表する。

道徳上の違反行為

通訳者は、通訳者倫理規定に違反する行為と判断される接触から速やかに身を引く。

プロとしての自覚

通訳者は、時間を厳守し、準備を整え、ふさわしい服装をする。通訳者は、クライアントの支援をしている間は、常にプロとしての振る舞いを維持する。

※SEMIさっぽろの医療通訳者の守秘義務は、アメリカの医療通訳者の守秘義務の基準に沿ったものです。